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装備情報・冬季

ハイキングや山登りは自然に身をおいて行動するため、時には風雨や降雪強風などに遭遇することも多い。特に中高年になると、こうした外界条件への対応力、抵抗力も衰えているため、雨具やシャツなどの装備類は特に性能の良いアイテムを選定購入し、使い方にも日ごろから習熟しておく必要がある。
とりあえずもっとも厳しい時期である冬季の留意事項のメモやアイデアからQ&A方式で記述スタートし、漸次追加補充してゆきますのでよろしくお願いします。管理人の知識と経験をベースとしたものですので、一方的な部分もあるかと思いますがご参考ください。
また、性能や価格は年金生活者定番のユニクロ製品と比較してわかりやすくしました。


1 冬季の手袋はどんな種類が良いか ?
2 冬季の帽子はどんな種類が良いか ?
3 冬季のストーブ用ガスの選定は ?
4 テルモス(魔法瓶)のお湯の入れ方 は ?
5 重ね着の方法は(ウエアの選定と着用の留意点)

1.冬季の手袋の選択  (丹沢や奥多摩の12月下旬から3月上旬を想定)

春から秋は木綿製の軍手でも問題は無いが、冬季は木綿では降雨などで濡れるととたんに手がかじかんで大変不快な思いをする。 ウール製か合成繊維(フリースなど)の薄手の手袋を持参してください。積雪のある山(奥多摩、丹沢など)では気温が-10度くらいは普通で、風が強いと更に体感温度が下がって、場合により凍傷になる危険もある。この場合は厚手の毛、合成繊維の手袋か、薄手にオーバー手袋を装着する必要がある。

      


2.冬季の帽子は? (丹沢や奥多摩の12月下旬から3月上旬を想定)

手袋同様気温は真冬の山はマイナスが普通であるので、もっとも低温に弱い耳が隠れる冬用の帽子を被ってください。化繊、純毛いずれでも良いですが、スキー用のタイプで野球帽型で収納式耳カバーが着いたタイプも良いでしょう。 3000円程度で入手できます。

     


3.冬季用のガスストーブのカートリッジ選定

ガスストーブは気温が低いとガスが蒸発しにくくなる上に、コンロを使用によりガスが蒸発すると更に蒸発熱を奪われてタンク温度が急激に下がる。そのためガスが一段と蒸発しにくくなり火力が弱くなるため、お湯沸かしや料理の時間がかかってします。EPIなどのガスカートリッジは使用温度で一般用、低温用、極地用とそろっている。冬季は低温用、高山で気温がマイナス10度以上低い場合は極地用を使用してください。また、冬季に冷え切った地面に直接カートリッジを置くと、さらに温度が低下するので、断熱作用のある板や不燃の専用の断熱シートを敷くとよい。

       
    左:一般用(赤)  中:低温用(黄)  右:極地用(銀)


4.テルモスにお湯の入れ方(湯温を高く保つコツ)

寒い時期は昼食時や休憩時に温かい飲み物があると、体が温まり元気百倍することが多い。朝、出発前にテルモス(魔法瓶・アウトドア用はステンレス製の割れないタイプが一般的)にお湯を入れるとき、ひと手間かけると数時間後にも結構熱い湯が利用できます。沸騰した湯を容器一杯に入れて一旦ふたをして少しおいてから湯を全て捨てた後、改めて沸騰した湯を入れてふたをしっかり閉める。これは冷えたボトルを一旦暖めてから湯を入れるので、湯温が高く維持できるわけです。 是非実行ください。

5.冬季のウエアの選定と着用方法

登山ハイキングのような自然の中で、気温や天候、山の登り、下り、林道歩き、休憩など運動量の変化が大きいスポーツの場合、着用するウェアの性能、着こなしで快適さや安全性が左右される。中でも寒い時期は条件に合わせた体温調節が大切である。その方法は唯一重ね着(レイヤードシステムという)によって可能となる。冬季はアンダー、シャツ(所謂アウトドア用のシャツ)、インナーシェル(フリースや薄いセーターなど)、アウターシェル(雨具のような防水の利いた綿が入らないウエア)の枚を着て、条件で脱いだり着たりして温度調整をこまめにすると良い。家を出るときは寒いからといって余り沢山着込むと現地で歩き出すと汗が出て、次々と脱ぐこととなり収納に困惑する。又、特にアンダーシャツとアウターシェルは街着での兼用は良くない。以下ウエアの要求機能、品質を簡易にまとめてみました。   

 ① アンダーシャツ

直接肌に触れるウエアで木綿は不可。木綿は汗を吸うと繊維が吸湿して乾かないため寒い時期は体温の急激な低下の原因となる。合成繊維系でいろいろとハイテク繊維があり、素材は吸湿ゼロで汗を素早く外に出し、相当汗をかいても温かいタイプが良い。吸湿性が無いので洗った後も夏であればすぐ着ても快適。商品名でダクロン、ジオラインなどいろいろある。価格はユニクロの倍以上。冬は当然長袖を選定する。
   

② シャツ

冬季はウールシャツが理想的(吸湿性がよく暖かい)であるが、高価で年金生活者には無理があるので、化繊系の長袖シャツを選定する。木綿との混紡の場合は化繊70~80%以上を選ぶこと。冬季はウールとの混紡が最適。ユニクロのシャツで厚地の化繊90%以上のものは冬季の低山歩きには十分対応できる。

    

③ インナーシェル

薄手のセーターかフリースのジャケット。フリースは激安のユニクロでも性能の差は殆ど無いので問題ない。セーターよりフリースの方が嵩張るが軽量で濡れにも強く安価なのでお勧め。
      

④ アウターシェル(ジャケット)

風雨から体を守る外側のウエアで、防水性と防風性、透湿性が要求品質。したがって高価なものが多い。冬山登山用の本格的なタイプは¥40,000以上もするが、ハイキング中心の場合は良質の雨具で兼用できる。又、荒天や強風時に頭部を守るフードが襟部に収納できるタイプが安心できる。ユニクロなどの化繊系のアウターはタウンユースで布が薄く防風防水性、透湿性に劣るがとにかく安価¥3,000くらい)なので防水スプレーをかけて使用すると、郊外歩き程度であれば防風衣として使える。また、比較的安価なダウンジャケットもあり、同様利用可能である。
     

                                                   







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